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過去の作品は目次からどうぞ♪
高野が愛娘をお風呂に入れている頃。
幹は秋元ズと一緒に飲む羽目になっていた。
いったん営業車を会社に置き、待ち合わせた居酒屋は自宅から歩いて10分。S大付属病院の最寄の駅でもある。
泰三先生は大柄で筋肉質な体で、豪快に笑う男らしさが売りなのにたいして、いとこの大将(ひろまさ)先生は銀縁の眼鏡越しにやさしく微笑むスマートさが売りだ。
対照的に見える二人だが、いとこ同士ということもあり気が合うようでよくつるんでいるのを幹も見かけた。
産婦人科で赤ん坊を取り上げる大きな手の泰三先生は、安心感を与えてくれる。
小児科で小さな子供に優しく笑顔をむけて子供に分かる言葉で話をする大将先生は若いながらも親からの信頼も深い。
だけれど、二人には自分の子供を抱く日は来ない、多分。
居酒屋で腹ごしらえをすると、3人は駅裏の路地へと向かった。
一見見逃しそうな黒いドアを開け、奥の丸テーブルを占領する。
「えっと、ここは?」
「この間ね、高野さんが迷い込んだ店ですよ・・・ゲイバー」
「え?」
「もうばれていますよ、幹さん」
くすくす笑いながら、大将が続ける。
「僕たちとご同類でしょ?この間、高野さんがこぼしていましたよ、弟を幹さんに取られたって」
「いや、その・・・」
幹が言葉に詰まると泰三があごをなでながら幹に話しかける。
「意外だったな。幹さん、うちのナースたちとも結構遊んでたでしょ?バイなんですか」
「いや、その・・・」
「幹さんは高野さんは好きなんだと思ってましたけど、何故に弟?」
たまにしか出向かない取引先であるのに、かなり深く核心を突いて観察されていたことに幹はどきりとした。
「・・・いろいろありまして・・・」
すでに幹はしどろもどろで、秋元ズの酒の肴にされているのだった。
さてここからは、大将先生と泰三先生の会話になる。幹が割り込む隙もなく、ただ二人の会話を呆然と聞いていた。
「高野さんは去年結婚されたんですよね・・・惜しいな」
「ヒロはああいうのが好みか。確かにかわいいな、からかうとちょっと赤くなるところとか」
「泰三から見たら、誰でもかわいいんでしょう。彼は、かっこいいですよ、背筋をしっかり伸ばして歩く姿とか。先週も心電図の不具合を見てもらいましたけど、ワイシャツ捲り上げて真剣に調整しているんですよ。その横顔がね、普段口の滑らかでやさしげな分ギャップがいいというか。仕事に真剣な男っていいね」
「高野さんは自覚なしで、フェロモン振りまいてるからねぇ、にっこりされると俺でもふらふらついて行きそうになるからなあ」
「そうそう、女の子も夢中になるけど・・こっちの人間もやばいって・・・彼、ずっと弟が好きだったみたいですよ、だからかな、抑制された想いが伝わってくるんだよね」
「幹さん」
いきなり話を振られ、幹はどきりとする。
「幹さんの彼は、高野さんの弟なんでしょう?まだ大学生とか。高野さんに似てるの?似てるから付き合ってんの?」
「いや!いやいや!顔立ちはまあまあ似てますけど。似てるから付き合っているわけじゃないですよ!健と渉はぜんぜん違うから」
「へー、渉クンっていうんだ、見てみたいなぁ」
「だ!だめです!あれは俺のもんですっ!お二人になんて紹介できません!!!」
焦って答える幹に、泰三は膝を叩いて笑った。
「幹さん、遊びじゃないんだねえ、真剣交際中?いいなあ。なかなかさ、こっちの世界ではそういう相手を見つけることが出来ないんだよ、そういう俺らもただいま募集中だし。ヒロなんて、いつもノンケを好きになって告白すらできずに終わって、泣いてばっかだよな」
「泰三は失礼だな、まあね、俺、普通の人が好きなの、普通にメシ食って、普通に会社行ってお日様の下が似合う奴・・・・高野さん、何で結婚なんかしちゃたんだろ」
ポロリとこぼした言葉に、大将の本音が見えた。
「幹さん、このお店はね、いいですよ。発展場じゃないし。まあ、一人でいれば声を掛けられるけども。彼氏連れにもね、優しい店だから。外で飲み食いって周りが気になるでしょ。僕はね、彼が出来たらここのマスターに紹介するのが夢」
泰三が大将の背中をぽんぽんと叩く。
「・・・告白前に失恋しちゃったな、バカだなヒロは」
大将の失恋相手。
それはまさに、数ヶ月前に幹が大失恋した相手でもある。そして、あの日渉を拾った。
世渡り上手でよく気が利くくせに、心の端っこにかたくなに壁を作っていた男。
5年付き合った彼女と出来ちゃった結婚した男。
弟と娘を溺愛している世話好きな男。
誰にでもフェロモンを感じさせる天然男。
その日、高野は店には現れなかった。
5へ←→7
高野健のアンケートを実施中!よろしくです。
高野健がワキで出ている作品↓
<きのう見た夢 全12話>
続編<キューピットの憂鬱 全2話>
泰三先生と大将先生の秋元ズ、よろしくです♪なんとなく前途が見えてきました。拍手コメありがとうございます!とっても嬉しい^^
参加しています。ぜひぜひぽちっとよろしくね。


こちらもぽちっと・・・ぜひよろしくです^^
高野が愛娘をお風呂に入れている頃。
幹は秋元ズと一緒に飲む羽目になっていた。
いったん営業車を会社に置き、待ち合わせた居酒屋は自宅から歩いて10分。S大付属病院の最寄の駅でもある。
泰三先生は大柄で筋肉質な体で、豪快に笑う男らしさが売りなのにたいして、いとこの大将(ひろまさ)先生は銀縁の眼鏡越しにやさしく微笑むスマートさが売りだ。
対照的に見える二人だが、いとこ同士ということもあり気が合うようでよくつるんでいるのを幹も見かけた。
産婦人科で赤ん坊を取り上げる大きな手の泰三先生は、安心感を与えてくれる。
小児科で小さな子供に優しく笑顔をむけて子供に分かる言葉で話をする大将先生は若いながらも親からの信頼も深い。
だけれど、二人には自分の子供を抱く日は来ない、多分。
居酒屋で腹ごしらえをすると、3人は駅裏の路地へと向かった。
一見見逃しそうな黒いドアを開け、奥の丸テーブルを占領する。
「えっと、ここは?」
「この間ね、高野さんが迷い込んだ店ですよ・・・ゲイバー」
「え?」
「もうばれていますよ、幹さん」
くすくす笑いながら、大将が続ける。
「僕たちとご同類でしょ?この間、高野さんがこぼしていましたよ、弟を幹さんに取られたって」
「いや、その・・・」
幹が言葉に詰まると泰三があごをなでながら幹に話しかける。
「意外だったな。幹さん、うちのナースたちとも結構遊んでたでしょ?バイなんですか」
「いや、その・・・」
「幹さんは高野さんは好きなんだと思ってましたけど、何故に弟?」
たまにしか出向かない取引先であるのに、かなり深く核心を突いて観察されていたことに幹はどきりとした。
「・・・いろいろありまして・・・」
すでに幹はしどろもどろで、秋元ズの酒の肴にされているのだった。
さてここからは、大将先生と泰三先生の会話になる。幹が割り込む隙もなく、ただ二人の会話を呆然と聞いていた。
「高野さんは去年結婚されたんですよね・・・惜しいな」
「ヒロはああいうのが好みか。確かにかわいいな、からかうとちょっと赤くなるところとか」
「泰三から見たら、誰でもかわいいんでしょう。彼は、かっこいいですよ、背筋をしっかり伸ばして歩く姿とか。先週も心電図の不具合を見てもらいましたけど、ワイシャツ捲り上げて真剣に調整しているんですよ。その横顔がね、普段口の滑らかでやさしげな分ギャップがいいというか。仕事に真剣な男っていいね」
「高野さんは自覚なしで、フェロモン振りまいてるからねぇ、にっこりされると俺でもふらふらついて行きそうになるからなあ」
「そうそう、女の子も夢中になるけど・・こっちの人間もやばいって・・・彼、ずっと弟が好きだったみたいですよ、だからかな、抑制された想いが伝わってくるんだよね」
「幹さん」
いきなり話を振られ、幹はどきりとする。
「幹さんの彼は、高野さんの弟なんでしょう?まだ大学生とか。高野さんに似てるの?似てるから付き合ってんの?」
「いや!いやいや!顔立ちはまあまあ似てますけど。似てるから付き合っているわけじゃないですよ!健と渉はぜんぜん違うから」
「へー、渉クンっていうんだ、見てみたいなぁ」
「だ!だめです!あれは俺のもんですっ!お二人になんて紹介できません!!!」
焦って答える幹に、泰三は膝を叩いて笑った。
「幹さん、遊びじゃないんだねえ、真剣交際中?いいなあ。なかなかさ、こっちの世界ではそういう相手を見つけることが出来ないんだよ、そういう俺らもただいま募集中だし。ヒロなんて、いつもノンケを好きになって告白すらできずに終わって、泣いてばっかだよな」
「泰三は失礼だな、まあね、俺、普通の人が好きなの、普通にメシ食って、普通に会社行ってお日様の下が似合う奴・・・・高野さん、何で結婚なんかしちゃたんだろ」
ポロリとこぼした言葉に、大将の本音が見えた。
「幹さん、このお店はね、いいですよ。発展場じゃないし。まあ、一人でいれば声を掛けられるけども。彼氏連れにもね、優しい店だから。外で飲み食いって周りが気になるでしょ。僕はね、彼が出来たらここのマスターに紹介するのが夢」
泰三が大将の背中をぽんぽんと叩く。
「・・・告白前に失恋しちゃったな、バカだなヒロは」
大将の失恋相手。
それはまさに、数ヶ月前に幹が大失恋した相手でもある。そして、あの日渉を拾った。
世渡り上手でよく気が利くくせに、心の端っこにかたくなに壁を作っていた男。
5年付き合った彼女と出来ちゃった結婚した男。
弟と娘を溺愛している世話好きな男。
誰にでもフェロモンを感じさせる天然男。
その日、高野は店には現れなかった。
5へ←→7
高野健のアンケートを実施中!よろしくです。
高野健がワキで出ている作品↓
<きのう見た夢 全12話>
続編<キューピットの憂鬱 全2話>
泰三先生と大将先生の秋元ズ、よろしくです♪なんとなく前途が見えてきました。拍手コメありがとうございます!とっても嬉しい^^
参加しています。ぜひぜひぽちっとよろしくね。

こちらもぽちっと・・・ぜひよろしくです^^
ふな
こんばんは!
大分キャラが出てきましたね♪
おにいちゃんやっぱり約束忘れて
しまったのですね…残念。
(しょうがないですね、あんなに酔いつぶれちゃ)
でも飲みのお相手が大将さんで良かったです。
(何となくw)
大将さんこれで諦めてほしくないです!
幹さんの渉を大事にしてる感出てて良い感じです♪
確かに二人に会わせたらチョッカイ
出されそうですもんね(笑)
大分キャラが出てきましたね♪
おにいちゃんやっぱり約束忘れて
しまったのですね…残念。
(しょうがないですね、あんなに酔いつぶれちゃ)
でも飲みのお相手が大将さんで良かったです。
(何となくw)
大将さんこれで諦めてほしくないです!
幹さんの渉を大事にしてる感出てて良い感じです♪
確かに二人に会わせたらチョッカイ
出されそうですもんね(笑)
2008/05/19 Mon 19:39 URL [ Edit ]
大野こうこ
>ふなさん
そうですね!壱太でもキャラが出揃うまでにとても時間がかかったような^^;
お兄ちゃんは、渉の兄なので、酒は飲めても強くないようです。
大将さんは戦わずして戦線離脱?してるかも。よわっちーなー。
幹と言えども、秋元ズにはかないません。
秋元ズ、二人そろうと怖いものなし・・。幹さんは渉二べたぼれですのでぜーたいに二人には会わせることはないでしょう(笑)
そうですね!壱太でもキャラが出揃うまでにとても時間がかかったような^^;
お兄ちゃんは、渉の兄なので、酒は飲めても強くないようです。
大将さんは戦わずして戦線離脱?してるかも。よわっちーなー。
幹と言えども、秋元ズにはかないません。
秋元ズ、二人そろうと怖いものなし・・。幹さんは渉二べたぼれですのでぜーたいに二人には会わせることはないでしょう(笑)
2008/05/20 Tue 22:14 URL [ Edit ]
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